渡真利のブログ

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【Hofner】HCT Galaxie Bassの仕様とか弦とかの話

大学一年のある日、バイト先の先輩から「引っ越しで邪魔になるから」とベースを貰った。

その先輩もまた別の人から貰ったベースらしく、Hofner製という点以外の詳細は全く不明だった。

貰ってすぐの写真。弦とペグは外してある。

Hofner感、無~~~~~!!!!!!

調べたところ、これはHofner社のHCT*1 Galaxie Bassという物だそう。60年代ごろに同じ形のギターやベースを製造しており、そのリイシューという訳だ。
正式な品番はHCT-GLXB-BLらしい。カラーバリエーションとしてオレンジ、赤、黒などのモデルも同時に発売されている模様。
2010年頃に発売され、現在は廃盤となっているモデル。

日本語の情報がかなり乏しい(なんなら英語でも情報が少ない)ので、メモのついでにまとめてみることにした。

仕様

HCTシリーズは基本的に中国で製造されている。

ボディ材はバスウッドを利用しており、Hofnerにしては珍しいソリッドボディであるため、モダンなサウンドまで幅広く対応できる。

ピックアップは500/1などと同じドイツ製のミニハム"Staple Bass Pick-Up"が2基搭載されている。ビートルズっぽい音作りも可能かもしれない。

ネックは22フレットで、17フレットジョイントのボルトオン。意外と厚め。30インチのショートスケールで、同社の有名なバイオリンベース500/1と同じスケールだ。実際にギターと並べてみるとギターよりほんの少し長い程度。

重量は約3.5kgで、ベースにしては軽量。なんならそこら辺のレスポールよりよっぽど軽い。ちなみに500/1は2kgほどしかないらしい。

問題点

さて、そんな謎ベースだが、貰った直後から様々な問題が発生した。

ペグ

受け取ったので弦を交換しようとペグ(チューナー)を回した瞬間、ボタン部分とギアが崩壊した。なんで?

ちなみにオリジナルのペグはオープンバックにプラスチックのボタンという仕様。

まあHofnerのペグがボロいのはよくあることだ。だがHofner社はベースにオリジナルのペグを使っており、しかもギター用の物を流用している。そしてこのベースは廃盤。要は同じペグを探すことがほぼ不可能である。

代用品を海外から取り寄せることも可能かと思ったが、送料込みで1万円を超えてしまう。そこでサイズを測って代わりのギター用ペグを取り付けることにした。

 

・・・

 

ヘッドの厚さがギターとベースの中間くらいの微妙な厚さをしている。なんだこれは。

要するにギター用を購入するとペグのポスト部分の長さが足りなくなってしまうのだ。

また、ベース用ペグを使う場合、サイズ的にロトマチックタイプにする必要があり、さらに穴の拡張が必須となる。見た目的にもあまり納得できなかった。

結局は勘でギター用のペグである「SCUD / 2002N-BL」を購入。これが見事にビンゴ。

結局ポストの高さは微妙だし見た目変だけど気にすんなってことで。国内で買える適合するペグを知ってる人は教えてください。

次に弦を張り替えるためにLa Bella 760FL-Sを購入した。ショートスケール用のフラットワウンド弦だ。

ここで2つ目の問題発生。先程ペグはギター用の物を流用していると書いた。つまりストリングポストの穴の大きさもギターサイズなのである。ベース弦が太すぎて入らん!!!!!!!!!!!!!!!

調べたところ、この点はHofner社のベース全てに共通しているようで、調べた結果、①ペグポストの穴をリーマーやドリルで拡張する、②ペグに対応した弦を使う、という2通りの解決方法があるようだ。

穴を拡げるのは面倒臭すぎるのでHofner対応の「La Bella 760FHB2」を購入した。ポール・マッカートニーも使用する弦だ。

この弦はHofner専用弦であり、上で貼った画像のように飾り糸部分が細くなっていることにより、問題無く弦を張ることができる訳だ。

 

・・・

 

4弦だけスケールが合わなくて飾り糸の部分を超えて巻くことになってしまい、弦が崩壊した。なんだこれは。

どうやらHofner 500/1とGalaxie Bassはスケールは同じだが、テールピース分の長さの関係でこうなってしまうようだ。

筆者による分かりやすい図示

「Hofner専用」を謳う弦を買ったのにぶっ壊れたのでブチ切れそうだが、普通Hofnerといえば500/1のようなベースを想定しているだろうから仕方ない。

こうなったら別の弦を買う必要がある。しかし皆さまご存知の通り、ベース弦は高い。

ということで現在のHofnerの輸入代理店である某楽器店さん、そしてみんな大好き某サ○ンドハウスさんに泣きつくように問い合わせメールを送った。

輸入代理店の回答

・かなり珍しい楽器であり、当社が輸入代理店となる以前の製品なので正確な案内は難しい。
・La Bellaの公式サイトにボールエンドから飾り糸部分までの長さが書いてあるのでそれを参考にしてみてはいかがか。

なるほど公式サイトを見てみると弦のスケールとは別にボールエンドから飾り糸までの長さが記載してあった。でもこれってさっきと同じで太さ的に入らないんじゃないか?

サ○ンドハウスの回答

仕入れ先に確認したところ、Hofner社が出荷時に張っている弦2種類の回答があった。
・HCTシリーズで出荷時に張られている弦は「HOFNER / Bass Strings CT - Flatwound」である。

こっちの方がちゃんと調べてくれてないか?
要するにHofnerの純正弦が売られているので不安なら黙ってそれを使えということだ。
ちなみに本国ドイツ製の製品に張られている弦「HOFNER / Bass Strings - Flat Wound」も売られていて、サウンドハウスでの価格はCTの倍以上の16500円だった。高すぎ。

上記はすべてフラットラウンド弦である。ラウンド弦でもいいという方は更に安い「HOFNER / Bass Strings CT - Roundwound」がある。

ちなみに弦はまだ届いてない。張り替えて問題が無かったら追記する。

まとめ

ペグが壊れたら純正品は諦めよう。弦は純正品を使おう。あべこべだなぁ。

とはいえ個性的でじゃじゃ馬な感じは嫌いじゃないです。なんだかんだ音も演奏性も良いので総合的には素晴らしいベースだと思います。
ところでこのベースって日本に何本あるのだろうか?

*1:コンテンポラリーシリーズ